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2024.01.23 10:41

工学部同窓会メールマガジン 第31号

大阪市立大学工学部 同窓会 〈 2024.1.1 発行 〉

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┏┏┏┏ 工学部同窓会メールマガジン 第31号
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 工学部 同窓会メールマガジン第31号を発刊します。
 このメールマガジンは、3ヶ月毎に発行しています。
 工学部同窓会ウェブサイトに掲載された記事や同窓会事業、イベントの紹介に加えて、同窓会役員によるリレーコラムを掲載しています。
 なお、次号 第32号は4月1日発行の予定です。

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 ★☆ リレーコラム vol.31 ☆★ 同窓会会長 吉田 稔(昭和52年卒 機械工学科)
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 新年明けましておめでとうございます。この一年が皆様にとりましてより良き一年となりますようお祈り申し上げます。

 私事で恐縮ですが、私は昨年4月に古希を迎え、現在満70歳の時を過ごしております。若いころ、60歳くらいの老人を見るにつけ、いかにもよぼよぼで、ただ何をすることもなく余生を送るのみの人、との印象でした。それより10年も長く生きている自分はといえば、白髪頭になったとはいえ、上記の印象ほどの老化は進んでおらず、またお医者さんのお世話になることもなく、今のところ、元気に活動することができています。私に限らず、私より年上の役員の皆さんもすこぶるお元気です。医療技術の進歩のおかげか、四季が巡り自然豊かなこの国の環境のおかげか、栄養豊富で健康食としての和食中心の食事のおかげか、ゆったりと謙虚な国民性のおかげか、今や世界一、二の長寿国となったこの国に暮らしていられる幸せを感じずにはいられません。「それが年寄りの証拠や!!」と突っ込みを入れられそうですが。。。

 ともあれ、70歳という区切りの年齢となったので、この場をお借りして私のこれまでを大急ぎで振り返ってみたいと思います。

 高度成長期途中の1970年(昭和45年)、大阪万博が開催された年は、高校2年生でした。学園紛争の嵐は我が出身高校まで及んでいましたが、世は好景気に沸き立っていました。理系学部は結構人気があり、一浪の後、1973年(昭和48年)、市大工学部機械工学科に入学しました。当時、学園紛争の余波が続いており、機動隊に守られながら試験会場(1号館講堂)に入り、寒さに凍えながらの入学試験でした。入学金は市外でしたので7,000円、授業料は他の国公立大学と同じで年間12,000円でした。このことをもって私学出身の友人、先輩から、今だに「俺らの税金で勉強してからに。。」と恨めしがられることがありますが、「何言うてんねん、アンタらそのとき税金払うてへんやろが。」とやり返します。学費の安さが家計を助けたことは間違いなく、少しは親孝行だったかな、と思います。

 大学入学の年(昭和48年)の第1次オイルショックで高度成長期は終わり、エネルギー価格が著しく上昇していき、入学時とはうらはらに、卒業時は不景気で、就職難でした。ともかく1977年(昭和52年)に4年間の学生生活を卒業することができ、いったん油圧機器メーカーに就職しましたが、ここで人生の転機となるとんでもない選択をすることになります。それは、当時も今も、理系で最難関の国家試験といわれる弁理士試験への挑戦です。何故か? よく聞かれます。うまく言い表わせませんが、自分でできそうな分野での可能性の限界に挑戦してみたくなった。そこに弁理士試験があった、ということだと思います。例えば、山岳人が自らの可能性の限界のピークに挑戦してみたくなる、という気持ちに似ているのかもしれません。

 弁理士としての活動を開始した1980年(昭和55年)ころの日本は、家電、自動車、半導体等の多くの分野の技術力で米国を凌駕するほどの勢いがありましたが、1985年(昭和60年)のプラザ合意以降の円高、1990年(平成2年)のバブル崩壊、1995年(平成7年)の超円高により国内産業の空洞化が進み、日本経済は今も続く低迷時代となりました。それは、1980年当時に比較した特許出願件数の減少としても明確に見て取ることができます。その間、世界中から有能な人材を集めることができる米国は、様々な分野において発展を続け、GAFAMに代表される巨大企業が米国経済を牽引しています。

 では、日本経済はこのまま沈みゆくのでしょうか?私は全くそのようには思っておりません。例えば新幹線にみられるように、徹底的に安全性に配慮しつつも、超高速・快適でしかも正確な運行をするシステムを造りあげようとし、それを実現してしまう、例えば自動車産業にみられるように、EV化の潮流に押されることなく、多様な選択肢として種々のパワーユニットを提供しようとする、モノ造りにも見られる日本人のDNAを信じるからであり、弁理士の業務を通じて感じる、技術者の能力の高さを信じるからです。

 このように、私は、日本が再び技術力に裏打ちされた経済力で輝く国になってほしいと願う一人です。長年、日本の技術力が相対的に低下したといわれますが、日本人の底力がそんなものでないことは、例えばWBC での日本チームの活躍が証明済です。コロナ禍を潜り抜けた今、復活の兆しが見え隠れします。遅れに遅れたリニア新幹線が進みそう、原発の再稼働、小型原発の設置が安全性を担保したうえで進みそう、10年後くらいに核融合の実用化が我が国で実現しそう、国が本気で力を入れはじめた、AI,AGIの発展を見据えた半導体産業が復活しそう、といった話題がよく語られるようになってきたと感じます。円安のせいか、多くの企業が隣国から撤退しはじめたことも、日本経済の復活には追い風になるでしょう。

 最後に、当同窓会の話題を少し。

 役員会では、当同窓会の今後の在り方について検討を続けさせていただいておりますが、大阪公立大学の開学にあわせて設立された各学科別同窓会(機械工学科同窓会、電気系同窓会、化学バイオ工学科同窓会、既存の建築会・都市会)の活動に早期に移行するべき、との考え方が有力であり、この考え方に基づいて本年度(第26期2年度)の計画を理事会および評議員会にてお示しする予定です。

 引き続き、皆様のご理解、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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▼ ★☆ 2023年 10月~12月の同窓会ニュース ☆★
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2023.12.21 役員会開催報告
 http://kougakubu.osaka-cu.net/info/2023/12/211301202145 

2023.11.2 8役員会開催報告
 http://kougakubu.osaka-cu.net/info/2023/11/281503542143 

2023.11.28 市大点描第21号
 http://kougakubu.osaka-cu.net/info/2023/11/281455172138

2023.10.20 市大点描第20号
 http://kougakubu.osaka-cu.net/info/2023/10/201620392135

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▼ ★☆ 2023年 7月~9月の同窓会ニュース ☆★
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2023.09.20 大阪公立大学第2回ホームカミングディ開催案内
 http://kougakubu.osaka-cu.net/info/2023/09/201207272122 

2023.09.20 役員会開催報告
 http://kougakubu.osaka-cu.net/info/2023/09/201159532121 

2023.08.05 オープンキャンパス開催
 http://kougakubu.osaka-cu.net/info/2023/08/051053232118 

2023.07.14 大阪公立大学電気系同窓会2023年度評議員会開催報告
 http://kougakubu.osaka-cu.net/activity/2023/07/140946172110 

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